れんにょしょうにんいちごき 蓮如上人一語記 実悟の編。 蓮如の言行録で251カ条を修める。 ¬蓮如上人御一代記聞書¼ 314カ条のうち、 246カ条は本書をもとにしたものとされる。
¬蓮如上人仰条々連々聞書¼ の奥書によれば、 実悟は宿老や兄弟から聞いた蓮如の言行を 「注意処」 としてまとめていたが、 享禄の錯乱 (大小一揆) によってその言行録を亡失したという。 稲葉昌丸は、 了勝が天正12年 (1584) に収録した135カ条と、 これを含む ¬蓮如上人御自言¼ (全332カ条) の中の別の114カ条を加えた計249カ条が、 実悟亡失の言行録に相当するとし、 これを ¬実悟旧記¼ と称した。 その後、 享保2年 (1717) 恵翁書写の ¬蓮如上人一語記¼ と題される本書が見出され、 これが ¬実悟旧記¼ の原本ともいえるものでることが明らかにされている。