まんだら 曼陀(荼)羅 梵語マンダラ (maṇḍala) の音訳。 本質をもつものの意で、 輪円具足とも意訳する。 密教で、 法身大日如来のさとりの世界を表すために、 仏や菩薩などの諸尊を秩序だてて図示したもののこと。 金剛界曼荼羅と胎蔵 (界) 曼荼羅があり、 前者は ¬金剛頂経¼ にもとづいて大日如来の智慧のはたらきを示したもの、 後者は ¬大日経¼ にもとづいて大日如来の慈悲のはたらきを示したものである。 台密ではこれに加えて ¬蘇悉地経¼ にもとづいて大日如来以外の諸尊を中尊とする雑曼荼羅を用いる。 なお、 浄土教で用いられた浄土変を曼荼羅と称するのは、 密教で用いられた曼荼羅との混用である。