きょうそうはんじゃく 教相判釈 教判・判教などともいう。 釈尊が一生涯に説いた教えを、 形式・意味内容などにもとづいて解釈・分類し、 仏教全体を統一的に把握しようとすること。 中国には互いに矛盾する内容を持った種々の経典が、 いずれも釈尊の直説として混然と伝わった。 そこですべての教説を体系化することが求められ、 そこに一貫する釈尊の真意が追究された。 諸経典の翻訳が概ね揃い、 その全体像が見えてきた5世紀頃から中国で発達し、 宗派形成へとつながった。 天台宗の五時八教判、 三論宗の二蔵判、 華厳宗の五教十宗判、 法相宗の三時教判、 真言宗の十住心判などが知られ、 浄土門では、 道綽の聖浄二門判、 親鸞の二双四重判などがある。