きょう 経 梵語スートラ (sūtra) の意訳。 しゅ多羅たらと音訳する。 経とはたて糸の意で、 転じて糸によって貫いて保持しているものを意味し、 古代インドでは、 宗教あるいは学問の綱要をまとめた文章を指した。 仏教もこれにならって、 しょうじゃの教えを文章にまとめたものを 「経」 というようになった。 中国では、 時代によって変わることのない聖人の教えを指して 「四書五経」 などといったことから、 仏教でも経は常の意味で、 常住不変の真理を説いた聖典のことともいわれる。 とともに三蔵の一とされる。