こうぞん 功存 (1720-1796) 本願寺派第6代能化院号は実明院。 明生寺 (福井県鯖江市) に生まれる。 平乗寺 (福井市) 慧鐺に師事した。 18歳から学林に入り、 明和の法論の際には義教に代わりせんらと対論している。 宝暦10年 (1760) 平乗寺住職となった頃、 越前国で発生した無帰命安心邪義欲生帰命三業安心に傾く説をもって糾明し、 その際の講説を ¬願生帰命弁¼ として著した。 その後、 明和6年 (1769)、 能化に任じられた。 天明年間 (1781-1789) になると、 ¬願生帰命弁¼ に対する批判がはじまり、 のちに三業惑乱と呼ばれる教学論争にまで発展した。