きたやまべついん 北山別院 本願寺派別院。 京都市左京区一乗寺薬師堂町。 比叡山西南の麓にあり、 親鸞が比叡山を下り六角堂に参篭した時の旧跡と伝える。 建仁元年 (1201)、 親鸞は29歳の時に比叡山を下り、 境内の泉水を使ったと伝えられる。 もとは養源庵と称し比叡山に属していたが、 のちに南禅寺に、 さらにその後、 十念寺に属したという。 寛文10年 (1670)、 南禅寺と十念寺が互いにこの庵の所属を巡って訴訟したため、 幕府からの処分で廃庵となったが、 延宝5年 (1677)、 真宗寺院として復興した。 延宝6年 (1678)、 養源寺と称し、 延宝8年 (1680)、 本願寺派の別院となった。 享保17年 (1732)、 住如の時に本堂山科別院に移築されたが、 のちに法如によって復興された。