きんしょくじ 錦織寺 木辺派の本山。 滋賀県野洲市木部。 寺伝によると、 天安2年 (858)、 慈覚大師が毘沙門天王の像を安置した天安堂を建立したことに始まる。 嘉禎元年 (1235)、 親鸞が関東からの帰洛中、 この地に滞在して夢告を得、 阿弥陀如来の尊像を安置したことにより、 真宗寺院になったという。 暦仁元年 (1238)、 天女が降りてきて仏前で錦を織ったという奇瑞が伝えられており、 四条天皇から 「天神護法錦織之寺」 の勅額を受けたという。 蓮如の時代に、 勝恵が多くの門徒とともに本願寺に参入するなど一時衰退したが、 江戸時代中期に、 良慈が入寺して復興に尽力した。