けんしょうおんみつ 顕彰隠密 浄土真宗で ¬観経¼ と ¬小経¼ の教えを解釈する際に用いられる語。 略して隠顕といい、 顕を顕説、 隠を隠彰ともいう。 顕説の立場からいえば、 ¬観経¼ では定散諸行往生を説くもので、 第十九願の法すなわち要門の教えを開説したもの、 ¬小経¼ は自力念仏往生を説くもので、 第二十願の法すなわち真門の教えを開説したものと捉える。 しかし、 隠彰の立場からいえば、 両経ともに他力念仏往生の法すなわち第十八願の教え (弘願法) が説かれているとする。 すなわち、 顕説は表面に説かれた方便の教えであり、 釈尊の真意は、 これらの経に通底する隠彰にあるとされる。 →三経隠顕、 補註15。