じょうしんのぼさつ 浄心の菩薩 諸法の寂滅平等をさとった八地以上の菩薩のこと。 この菩薩は一切のとらわれを離れ、 作心 (ものごとを分別しようとする心) をもちいず自在無礙のはたらきをする。 これに対して、 初地から七地までの菩薩は、 まだ自他へのとらわれが残っており、 自利利他するのに作心を必要とすることから未証浄心の菩薩という。 ¬論註¼ には 「すなはちかの仏を見たてまつれば、 未証浄心の菩薩、 畢竟じて平等法身を得証す。 浄信の菩薩と上地のもろもろの菩薩と、 畢竟じて同じく寂滅平等を得るがゆゑに」 (証巻引文) とある。