いちねんたねんふんべつのこと 一念多念分別事 1巻。 法然の門弟である隆寛の著といわれる。 法然門下でおこった一念多念じょうろんに対して、 一念に偏執したり多念に偏執したりしてはならないということを、 経釈の要文を引証して教え諭すもの。 なお親鸞は、 本書をもとに ¬一念多念文意¼ を著し、 本書の意義をさらに明らかにした。 古写本に大阪府光徳寺蔵室町末期書写本、 大谷大学蔵室町末期書写本がある。