いっさいきょう 一切経 仏教聖典の総称で、 三蔵とその註釈書などを集大成したもの。 大蔵経ともいう。 仏教聖典の編纂は釈尊が亡くなってすぐに始まったが、 数度の結集を経て三蔵が成立した。 インド成立の諸聖典が漢訳され始めると、 中国独自の方法で整理・集成され、 一切経や大蔵経と呼ばれるようになった。 こうした集成には、 漢訳のほかにパーリ語三蔵 (南伝大蔵経)、 チベット大蔵経などがあり、 広義には、 これらのほかにサンスクリット語原典やその他の言語への訳も含めて一切経と呼ばれる。