ほんがくじ 本覚寺 ❶本願寺派の寺院。 福井県吉田郡永平寺町東古市。 北陸における浄土真宗の有力寺院の一つ。 和田門徒の流れを汲む信性が越前国和田 (現在の福井市) に創建したことに始まるという。 信性の没後、 家督相続を巡って兄弟の争いが起きたため、 兄長松丸は本覚寺を出て、 弟長若が相続した。 かんしょうの法難の後、 京都を逃れ越前国吉崎に移った蓮如を、 この寺に住していた蓮光は力を尽くして助け、 蓮如が退去した後の吉崎御坊を管理した。 永正3年 (1506) の一揆において朝倉氏に破れたため、 加賀国に移転した。 その後、 再び越前国に移り、 越前国内を転々とし、 のちに現在の地に移転した。 →超勝寺。 ❷大谷派の寺院。 石川県小松市寺町。 越前の本覚寺を起源とする寺院。 本願寺において教如にかわって弟じゅんにょが本願寺宗主を継職した際、 教如側に属した加賀国の門徒は、 越前の本覚寺が加賀国に移転した時の旧跡に坊舎を建て、 加賀の本覚寺として独立させた。 慶長9年 (1604)、 現在の地に移転した。