ごとくずいげん 五徳瑞現 「大経¼ をまさに説こうとしている釈尊があらわした気高く清らかなすがたのこと。 ¬大経△¼ には阿難がこれを五つの徳によって讃嘆したことが説かれている。 ①住奇特法 (特にすぐれた禅定に入っていること)、 ②住仏所住 (普遍平等の真理に安住する仏の境地に入っていること)、 ③住導師行 (人々を真実の世界へ導く師としての行に入っていること)、 ④住最勝道 (最もすぐれた智慧の境地に入っていること)、 ⑤行如来徳 (自利利他を円満した徳をそなえていること) の五。 親鸞はこれら五徳瑞現や、 それに続く 「世に出興するゆゑは、 道教を光闡して、 群萌を拯ひ恵むに真実の利をもつてせんと欲してなり」 とある釈尊の言葉によって、 ¬大経¼ を釈尊の出世本懐の経とし、 真実の教とする。