ごがい 五蓋 蓋は心をおおうものの意で、 煩悩の異名。 心をおおう五種の煩悩。 ¬倶舎論¼ では、 ①欲貪蓋 (むさぼり)、 ②しん蓋 (いかり)、 ③こんみん蓋 (身心をくらく沈みこんだ状態にさせることと、 眠り込んだ状態にさせること)、 ④じょう蓋 (心を浮動させるじょうと心を悩ませる後悔)、 ⑤疑蓋 (疑い、 ためらい) の5種をあげる。 ¬法句経¼ には 「五蓋および五欲を、 諸仏の種性となす」 と説かれ、 この文は ¬往生要集¼ に引用されている。