がんしょうじ 願証寺 蓮淳が伊勢国長島 (現在の三重県桑名市長島町付近) に建立した寺院。 元亀元年 (1570) に石山合戦が始まると、 本願寺11代顕如の呼びかけに応じて一向一揆が挙兵し、 願証寺を中心に織田信長と戦い、 その有力武将を討ち取るなどしたが、 天正2年 (1574) に壊滅した (長島の一向一揆)。 ❶本願寺派の寺院。 三重県桑名市長島町又木。 長島の一向一揆で滅んだ願証寺を、 天正12年 (1584) に准恵が再興した寺院。 やがて伊勢国桑名本願寺村 (現在の三重県桑名市) に移転した。 正徳5年 (1715) に高田派に転派したが、 多くの門徒が従わず、 又木の誓来寺が本願寺派としての願証寺を兼帯することとなった。 明治に至って誓来寺は寺号を願証寺と改め、 現在に至っている。 ❷浄土真宗の寺院。 岐阜県不破郡垂井町平尾。 蓮淳の孫証栄が平尾に一寺を建立したことに始まる。 はじめ真徳寺と称したが、 大谷派19代乗如の意により、 安永2年 (1773) に願証寺の寺号を継承した。