がっかい 学階 僧侶の学識を示す位階のこと。 本願寺派においては、 学寮創設にともない一派の宗学や安心を統率する能化1名が置かれて終身その任にあたり、 他は所化と称された。 初代とされる能化西吟は学林の所化を統制するために5段階の位階と職制を整えた。 三業惑乱の後、 能化識は廃され、 新たに学階が設置された。 まず文政7年 (1824) に複数の勧学識が任じられ、 勧学の中から毎年1名が年預勧学となって学林を等活した。 翌年には勧学の下に司教、 主議、 助教、 得業の学階が置かれた。 天保9年 (1838) には、 員外勧学の制度が成立し、 高齢などで職務に堪えない勧学は員外勧学とされた。 現在の本願寺派の学階は勧学・司教・輔教・助教・得業となっている。 勧学の中から勧学寮を組織する勧学寮員が任じられ、 宗意安心に関する門主の諮問に答え、 教義に関する重要事項を審議する。 また、 安居においては、 勧学1名が本講師を、 司教2名が副講者および典議を、 それぞれ毎年交代で担当する。 大谷派の学階は正徳5年 (1715) に講師識が置かれたのが始まりで、 現在は講師、 嗣講、 擬講、 学師が置かれている。 これら以外の各派においてもそれぞれ学階が設けられている。