ぶっだばっだら 仏陀跋陀羅 (359-429) 梵語ブッダバドラ (Buddha­bhadra) の音訳で、 覚賢・仏賢などと意訳される。 東晋末から劉宋代の訳経僧。 北インド出身。 後秦の弘始8年 (406)、 長安鳩摩羅什と親交を結んだが、 慧遠に迎えられ廬山に移り ¬達摩多羅禅経¼ 2巻を訳した。 その後、 荊州 (現在の湖北省・湖南省一帯) をへて建業 (現在の江蘇省南京) に移り、 道場寺に住した。 訳出経典には、 ¬華厳経¼ 60巻、 法顕との共訳である ¬摩訶僧祇律¼ 40巻、 宝雲との共訳である ¬大般泥洹ないおん経¼ 6巻などがある。 なお、 曹魏の康僧鎧訳と伝えられる ¬仏説無量寿経¼ 2巻も、 実際は仏陀跋陀羅と宝雲との共訳で、 421年頃の訳出と推定されている。