仏説ぶっせつ阿弥陀あみだきょう

*姚秦ようしんの*三蔵さんぞうほっ*鳩摩羅くまらじゅう奉詔しょうをうけたまわりてやくす

姚秦 後秦こうしん (384-417) のこと。 王室の姓をとって姚秦と呼ぶ。
三蔵法師 →三蔵さんぞう

序分 証信序

前五成就

【1】 かくのごとく、 われきたてまつりき。 ひとときぶつ*舎衛国しゃえこく*じゅきっどくおんにましまして

祇樹給孤独園 しゃじょう (コーサラ国の首都。 現在のマヘート遺跡に比定される) の西南にあった精舎しょうじゃ。 舎衛国の祇陀ぎだ太子が所有する土地を須達しゅだつ長者 (常に孤独の者に施したので給孤独と称される) が譲り受けて釈尊に献上したのでこの名がある。

如↠是我聞。一時仏、在↢舎衛国祇樹給孤独園↡、

衆成就

*だい比丘びくしゅう千二百せんにひゃく五十ごじゅうにんともなりき。 みなこれだい*阿羅あらかんなり。 しゅうしきせらる。 *長老ちょうろう*しゃほつ*摩訶まか目犍連もくけんれん*摩訶まかしょう*摩訶まか旃延せんえん*摩訶まか倶絺羅くちら*離婆多りはた*しゅはん陀伽だか*なん*なん*羅睺羅らごら*憍梵きょうぼんだい*びん頭盧ずる頗羅堕はらだ*迦留陀夷かるだい*摩訶まか劫賓こうひん*薄拘羅はくら*阿楼駄あぬるだ、 かくのごときらのもろもろのだい弟子でし、 ならびにもろもろのさつ*摩訶まかさつ*文殊もんじゅ師利しり*法王ほうおう阿逸多あいったさつ*ろく)乾陀けんだ訶提かだいさつ常精進じょうしょうじんさつ、 かくのごときらのもろもろの大菩薩だいぼさつ、 および*しゃく提桓因だいかんいんとうりょう諸天しょてん大衆だいしゅともなりき

大比丘の衆 大いなる比丘の集まり。 後に列挙する菩薩衆に対すれば声聞衆しょうもんしゅである。
長老 年長の比丘、 また智徳ある比丘に対する尊称。
釈提桓因 梵語シャクラ・デーヴァーナーム・インドラ (Śakra-devānām-indra) の音写。 帝釈天たいしゃくてんのこと。

与↢大比丘衆、千二百五十人↡倶。皆是大阿羅漢、衆所↢知識↡。長老舎利弗・摩訶目犍連・摩訶迦葉・摩訶迦旃延・摩訶倶絺羅・離婆多・周利槃陀伽・難陀・阿難陀・羅睺羅・驕梵波提・賓頭盧頗羅堕・迦留陀夷・摩訶劫賓那・薄拘羅・阿楼駄、如↠是等諸大弟子、并諸菩薩摩訶薩、文殊師利法王子・阿逸多菩薩・乾陀訶提菩薩・常精進菩薩、与↢如↠是等諸大菩薩及釈提桓因等無量諸天大衆↡倶。

正宗分 依正段

仏土現在

【2】 そのときぶつ長老ちょうろうしゃほつげたまはく、 「*これより西方さいほうに、 十万億じゅうまんおくぶつぎてかいあり、 づけて*極楽ごくらくといふ。 そのぶつまします、 *阿弥陀あみだごうす。 いまげんにましましてほうきたまふ

これ しゃ世界。

爾時仏告↢長老舎利弗↡、従↠是西方、過↢十万億仏土↡有↢世界↡、名曰↢極楽↡。其土有↠仏、号↢阿弥陀↡。今現在説法。

◎正宗分 ○依正段  依報荘厳

名義

【3】 しゃほつ、 かのをなんがゆゑぞづけて極楽ごくらくとする。 そのくにしゅじょう、 もろもろのあることなく、 ただもろもろのらくく。 ゆゑに極楽ごくらくづく

舎利弗、彼土何故名為↢極楽↡。其国衆生、無↠有↢衆苦↡、但受↢諸楽↡、故名↢極楽↡。

宝樹

 またしゃほつ極楽ごくらくこくには七重しちじゅう*欄楯らんじゅん七重しちじゅう*もう七重しちじゅう*行樹ごうじゅあり。 みなこれ*ほう*周帀しゅうそうにょうせり。 このゆゑにかのくにづけて極楽ごくらくといふ

欄楯 装飾をほどこした垣。
羅網 宝珠をつらねた飾り網。 梵本では鈴のついた網。
行樹 並木。
四宝 金・銀・瑠璃・玻瓈のこと。
周帀し囲繞せり あまねくめぐりかこんでいる。

又舎利弗、極楽国土、七重欄楯、七重羅網、七重行樹。皆是四宝、周帀囲繞。是故彼国名曰↢極楽↡。

宝池

 またしゃほつ極楽ごくらくこくには*七宝しっぽういけあり。 *はっどくすいそのなかに充満じゅうまんせり。 いけそこにはもつぱらこがねいさごをもつてけり。 へん*階道かいどうは、 こんごん瑠璃るり玻はり合成ごうじょうせり。 うえ*楼閣ろうかくあり。 またこんごん瑠璃るり玻はりし ゃ赤珠しゃくしゅのうをもつて、 これを厳飾ごんじきす。 いけのなかのれんは、 *おおきさ車輪しゃりんのごとし。 青色しょうしきには青光しょうこう黄色おうしきには黄光おうこう赤色しゃくしきには赤光しゃっこう白色びゃくしきには白光びゃっこうありて、 微妙みみょう香潔こうけつなり。 しゃほつ極楽ごくらくこくには、 かくのごときのどく荘厳しょうごん成就じょうじゅせり

階道 階段状になった道。
楼閣 重層の建物。 高殿。
大きさ車輪のごとし 「大」 の字を 「形」 の意とし 「かたち車輪のごとし」 と読む場合もある。 梵本では 「大きさ」 の意。

又舎利弗、極楽国土、有↢七宝池↡、八功徳水、充↢満其中↡。池底純以↢金沙↡布↠地。四辺階道、金・銀・瑠璃・玻合成。上有↢楼閣↡、亦以↢金・銀・瑠璃・玻・硨磲・赤珠・碼碯↡、而厳↢飾之↡。池中蓮華、大如↢車輪↡。青色青光、黄色黄光、赤色赤光、白色白光。微玅香潔。舎利弗、極楽国土、成↢就如↠是功徳荘厳↡。

妙華

またしゃほつ、 かの仏国ぶっこくには、 つねに*てんがくをなす。 黄金おうごんとし、 *昼夜ちゅうやろくてん*まん陀羅華だらけあめふらす。 そのくにしゅじょう、 つねに*清旦しょうたんをもつて、 おのおの*こくをもつて、 もろもろの妙華みょうけれて、 ほう十万億じゅうまんおくぶつようしたてまつる。 すなはち*じきをもつて本国ほんごくかえいたりて、 飯食ぼんじき*経行きょうぎょうす。 しゃほつ極楽ごくらくこくには、 かくのごときのどく荘厳しょうごん成就じょうじゅせり

天の楽 天上界の音楽。 すぐれた音楽。
昼夜六時 一昼夜を晨朝じんじょう日中にっちゅう日没にちもつの昼三時、 しょ中夜ちゅうや後夜ごやの夜三時に分けていう。
曼陀羅華 曼陀羅は梵語マーンダーラヴァ (māndārava) の音写。 天妙華・じゃく・悦意華などと漢訳する。 色美しく、 みる者の心をよろこばせるという天上界の華。
清旦 夜明け。
衣裓 華をもる器。
食時 一食をたべ終るわずかな時間。 一説では昼前の時間を指すという。
経行 一定の場所を往復して歩くこと。 心身を整えるためにこれを行う。

又舎利弗、彼仏国土、常作↢天楽↡。黄金為↠地、昼夜六時、而雨↢曼陀羅華↡。其国衆生、常以↢清旦↡、各以↢衣裓↡、盛↢衆玅華↡、供↢養他方十万億仏↡。即以↢食時↡、還↢到本国↡、飯食経行。舎利弗、極楽国土、成↢就如↠是功徳荘厳↡。

衆鳥

 またつぎしゃほつ、 かのくににはつねに種々しゅじゅ奇妙きみょうなる雑色ざっしきとりあり。 *白鵠びゃっこう孔雀くじゃくおう*舎利しゃり*迦陵かりょう頻伽びんが*共命ぐみょうとりなり。 このもろもろのとり昼夜ちゅうやろく和雅わげこえいだす。 そのこえ*こん*りき*しちだいぶん*八聖道分はっしょうどうぶん、 かくのごときらのほう*演暢えんちょうす。 そのしゅじょう、 このこえきをはりて、 みなことごとくぶつねんじ、 ほうねんじ、 そうねんず。 しゃほつ、 なんぢこのとりじつにこれ罪報ざいほう所生しょしょうなりとおもふことなかれ。 ゆゑはいかん。 かの仏国ぶっこくには*三悪趣さんまくしゅなければなり。 しゃほつ、 その仏国ぶっこくにはなほ三悪道さんまくどうすらなし。 いかにいはんやじつあらんや。 このもろもろのとりは、 みなこれ阿弥陀あみだぶつ法音ほうおん*せんせしめんとおぼして、 *へんしてなしたまふところなり

白鵠 白鳥またはてんともいわれる水鳥。
舎利 梵語シャーリ (śāri) またはシャーリカ (śārika) の音写。 鶖鷺しゅうろよくなどと漢訳する。 黒色で人間の言葉を暗誦するという。
共命の鳥 命命鳥ともいう。 雉あるいは鷓鴣しゃこの一種。 また人面にんめん禽形きんぎょうで一身に両頭を有する鳥であるともいう。
八聖道分 分は因の意。 八聖道はさとりに至る因であるから八聖道分という。 →八聖道はっしょうどう
宣流 述べひろめること。
変化 姿を変えて現すこと。

復次舎利弗、彼国常有↢種種奇玅雑色之鳥↡。白鵠・孔雀・鸚鵡・舎利・迦陵頻伽・共命之鳥。是諸衆鳥、昼夜六時出↢和雅音↡。其音演↢暢五根・五力・七菩提分・八聖道分、如↠是等法↡。其土衆生、聞↢是音↡已、皆悉念↠仏念↠法念↠僧。舎利弗、汝勿↠謂↢此鳥実是罪報所生↡。所以者何、彼仏国土、無↢三悪趣↡。舎利弗、其仏国土、尚無↢三悪道之名↡、何況有↠実。是諸衆鳥、皆是阿弥陀仏、欲↠令↢法音宣流↡、変化所作。

微風

しゃほつ、 かの仏国ぶっこくにはふうきて、 もろもろの宝行樹ほうごうじゅおよびほうもううごかすに、 微妙みみょうこえいだす。 たとへば百千種ひゃくせんじゅがく同時どうじにともになすがごとし。 このこえくもの、 みなねんぶつねんじ、 ほうねんじ、 そうねんずるのしんしょうず。 しゃほつ、 その仏国ぶっこくには、 かくのごときのどく荘厳しょうごん成就じょうじゅせり

舎利弗、彼仏国土、微風吹動↢諸宝行樹及宝羅網↡、出↢微玅音↡。譬如↢百千種楽同時倶作↡。聞↢是音↡者、皆自然生↢念仏・念法・念僧之心↡。舎利弗、其仏国土、成↢就如↠是功徳荘厳↡。

◎正宗分 ○依正段  正報荘厳

主仏(光寿二無量)

【4】 しゃほつ、 なんぢがこころにおいていかん。 かのぶつなんのゆゑぞ阿弥陀あみだごうする。 しゃほつ、 かのぶつこうみょうりょうにして、 十方じっぽうくにらすに障碍しょうげするところなし。 このゆゑにごうして阿弥陀あみだとす。 またしゃほつかのぶつ寿命じゅみょうおよびその人民にんみん ˆの寿命じゅみょうˇ もりょうへん*そう*こうなり。 ゆゑに阿弥陀あみだづく。 しゃほつ阿弥陀あみだぶつは、 成仏じょうぶつよりこのかたいまに十劫じっこうなり

舎利弗、於↢汝意↡云何。彼仏何故号↢阿弥陀↡。舎利弗、彼仏光明無量、照↢十方国↡、無↠所↢障礙↡。是故号為↢阿弥陀↡。又舎利弗、彼仏寿命及其人民、無量無辺阿僧祇劫。故名↢阿弥陀↡。舎利弗、阿弥陀仏成仏已来、於↠今十劫。

聖衆

またしゃほつ、 かのぶつりょうへんしょうもん弟子でしあり、 みな阿羅あらかんなり。 これ算数さんじゅのよくるところにあらず。 もろもろのさつしゅ、 またまたかくのごとし。 しゃほつ、 かの仏国ぶっこくには、 かくのごときのどく荘厳しょうごん成就じょうじゅせり

又舎利弗、彼仏有↢無量無辺声聞弟子↡、皆阿羅漢。非↣是算数之所↢能知↡。諸菩薩衆、亦復如↠是。舎利弗、彼仏国土、成↢就如↠是功徳荘厳↡。

【5】 またしゃほつ極楽ごくらくこくには、 しゅじょうしょうずるものはみなこれ*阿鞞あびばっなり。 そのなかにおお*一生いっしょう補処ふしょ ˆのさつˇ あり。 そのかずはなはだおおし。 これ算数さんじゅのよくこれをるところにあらず。 ただりょうへんそうこうをもつてくべし

又舎利弗、極楽国土、衆生生者、皆是阿鞞跋致。其中多有↢一生補処↡、其数甚多。非↣是算数所↢能知↟之。但可↧以↢無量無辺阿僧祇劫↡説↥。

◎正宗分 因果段  発願

しゃほつしゅじょう*かんもの、 まさに発願ほつがんしてかのくにしょうぜんとねがふべし。 ゆゑはいかん。 かくのごときの*諸上善人しょじょうぜんにんとともに*一処いっしょすることをればなり

聞かんもの 極楽浄土および阿弥陀仏と聖者しょうじゃのことを聞くものは。
諸上善人 もろもろのすぐれた聖者。
一処 極楽浄土を指す。

舎利弗、衆生聞者、応↢当発願願↟生↢彼国↡。所以者何、得↧与↢如↠是諸上善人↡倶会↦一処↥。

◎正宗分 ○因果段  正因

しゃほつ*しょう善根ぜんごん福徳ふくとく因縁いんねんをもつてかのくにしょうずることをべからず

少善根福徳 自力を励まして行うわずかな善根福徳くどく。 大善大功徳である念仏以外のすべての行。

舎利弗、不↠可↧以↢少善根福徳因縁↡得↞生↢彼国↡。

執持名号

 しゃほつ、 もしぜんなん善女人ぜんにょにんありて、 阿弥陀あみだぶつくをきて、 みょうごう*執持しゅうじすること、 もしは一日いちにち、 もしはにち、 もしは三日さんにち、 もしはにち、 もしはにち、 もしは六日ろくにち、 もしは七日しちにち一心いっしんにしてみだれざれば

執持 しっかりととりたもつこと。 親鸞聖人は阿弥陀仏のみょうごうを信じ称えることと解釈した。

舎利弗、若有↢善男子・善女人↡、聞↠説↢阿弥陀仏↡、執↢持名号↡、若一日、若二日、若三日、若四日、若五日、若六日、若七日、一心不↠乱、

◎正宗分 ○因果段  正果

そのひと命終みょうじゅうのときにのぞみて、 阿弥陀あみだぶつ、 もろもろのしょうじゅげんじてそのまえにましまさん。 このひとおわらんときしん顛倒てんどうせずして、 すなはち阿弥陀あみだぶつ極楽ごくらくこくおうじょうすることを

其人臨↢命終時↡、阿弥陀仏、与↢諸聖衆↡、現在↢其前↡。是人終時、心不↢顛倒↡、即得↣往↢生阿弥陀仏極楽国土↡。

◎正宗分 証誠段  自証

しゃほつ、 われこのるがゆゑに、 このごんく。 もししゅじょうありて、 このせつかんものは、 まさに発願ほつがんしてかのこくうまるべし

舎利弗、我見↢是利↡故説↢此言↡。若有↢衆生↡、聞↢是説↡者、応↣当発願生↢彼国土↡。

◎正宗分 ○証誠段  他証(六方段)

1. 東方諸仏

【6】 しゃほつ、 われいま阿弥陀あみだぶつ不可思議ふかしぎどく讃歎さんだんするがごとく、 東方とうぼうにまた、 阿閦鞞あしゅくびぶつ須弥相しゅみそうぶつ大須だいしゅぶつ須弥光しゅみこうぶつ妙音みょうおんぶつかくのごときらのごうしゃしゅ諸仏しゅぶつましまして、 おのおのそのくににおいて、 *広長こうじょう舌相ぜっそういだし、 あまねく三千さんぜん大千だいせんかいおおひて、 誠実じょうじつごんきたまはく、 ªなんぢらしゅじょう、 まさにこの不可思議ふかしぎどく称讃しょうさんしたまふ一切いっさい諸仏しゅぶつ護念ごねんせらるるきょうしんずべしº と

広長の舌相を出し 広長の舌相は仏の三十二相の一。 仏の舌は広く長くてその顔面をおおうといわれる。 ここでは三千大千世界をおおうとされている。 仏が舌を出すのは教説が真実であることを証明する意味を持つ。

舎利弗、如↣我今者讃↢歎阿弥陀仏不可思議功徳↡、東方亦有↢阿閦鞞仏・須弥相仏・大須弥仏・須弥光仏・玅音仏、如↠是等恒河沙数諸仏↡、各於↢其国↡、出↢広長舌相↡、徧覆↢三千大千世界↡、説↢誠実言↡。汝等衆生、当↠信↧是称讃不可思議功徳、一切諸仏所↢護念↡経↥。

2. 南方諸仏

【7】 しゃほつ南方なんぽうかいに、 日月灯にちがっとうぶつ名聞光みょうもんこうぶつ大焔肩だいえんけんぶつ須弥灯しゅみとうぶつりょう精進しょうじんぶつかくのごときらのごうしゃしゅ諸仏しゅぶつましまして、 おのおのそのくににおいて、 広長こうじょう舌相ぜっそういだし、 あまねく三千さんぜん大千だいせんかいおおひて、 誠実じょうじつごんきたまはく、 ªなんぢらしゅじょう、 まさにこの不可思議ふかしぎどく称讃しょうさんしたまふ一切いっさい諸仏しゅぶつ護念ごねんせらるるきょうしんずべしº と

舎利弗、南方世界、有↢日月灯仏・名聞光仏・大焔肩仏・須弥灯仏・無量精進仏、如↠是等恒河沙数諸仏↡、各於↢其国↡、出↢広長舌相↡、徧覆↢三千大千世界↡、説↢誠実言↡。汝等衆生、当↠信↧是称讃不可思議功徳、一切諸仏所↢護念↡経↥。

3. 西方諸仏

【8】 しゃほつ西方さいほうかいに、 無量寿むりょうじゅぶつ無量相むりょうそうぶつ無量幢むりょうどうぶつ大光だいこうぶつ大明だいみょうぶつ宝相ほうそうぶつ浄光じょうこうぶつかくのごときらのごうしゃしゅ諸仏しゅぶつましまして、 おのおのそのくににおいて、 広長こうじょう舌相ぜっそういだし、 あまねく三千さんぜん大千だいせんかいおおひて、 誠実じょうじつごんきたまはく、 ªなんぢらしゅじょう、 まさにこの不可思議ふかしぎどく称讃しょうさんしたまふ一切いっさい諸仏しゅぶつ護念ごねんせらるるきょうしんずべしº と

舎利弗、西方世界、有↢無量寿仏・無量相仏・無量幢仏・大灮仏・大明仏・宝相仏・浄灮仏、如↠是等恒河沙数諸仏↡、各於↢其国↡、出↢広長舌相↡、徧覆↢三千大千世界↡、説↢誠実言↡。汝等衆生、当↠信↧是称讃不可思議功徳、一切諸仏所↢護念↡経↥。

4. 北方諸仏

【9】 しゃほつ北方ほっぽうかいに、 焔肩えんけんぶつ最勝音さいしょうおんぶつ難沮なんしょぶつ日生にっしょうぶつ網明もうみょうぶつかくのごときらのごうしゃしゅ諸仏しゅぶつましまして、 おのおのそのくににおいて、 広長こうじょう舌相ぜっそういだし、 あまねく三千さんぜん大千だいせんかいおおひて、 誠実じょうじつごんきたまはく、 ªなんぢらしゅじょう、 まさにこの不可思議ふかしぎどく称讃しょうさんしたまふ一切いっさい諸仏しゅぶつ護念ごねんせらるるきょうしんずべしº と

舎利弗、北方世界、有↢焔肩仏・最勝音仏・難沮仏・日生仏・網明仏、如↠是等恒河沙数諸仏↡、各於↢其国↡、出↢広長舌相↡、徧覆↢三千大千世界↡、説↢誠実言↡。汝等衆生、当↠信↧是称讃不可思議功徳、一切諸仏所↢護念↡経↥。

5. 下方諸仏

【10】しゃほつほうかいに、 師子ししぶつ名聞みょうもんぶつ名光みょうこうぶつ達摩だつまぶつ法幢ほうどうぶつ持法じほうぶつかくのごときらのごうしゃしゅ諸仏しゅぶつましまして、 おのおのそのくににおいて、 広長こうじょう舌相ぜっそういだし、 あまねく三千さんぜん大千だいせんかいおおひて、 誠実じょうじつごんきたまはく、 ªなんぢらしゅじょう、 まさにこの不可思議ふかしぎどく称讃しょうさんしたまふ一切いっさい諸仏しゅぶつ護念ごねんせらるるきょうしんずべしº と

舎利弗、下方世界、有↢師子仏・名聞仏・名光仏・達摩仏・法幢仏・持法仏、如↠是等恒河沙数諸仏↡、各於↢其国↡、出↢広長舌相↡、徧覆↢三千大千世界↡、説↢誠実言↡。汝等衆生、当↠信↧是称讃不可思議功徳、一切諸仏所↢護念↡経↥。

6. 上方諸仏

【11】しゃほつ上方じょうほうかいに、 梵音ぼんのんぶつ宿王しゅくおうぶつ香上こうじょうぶつ香光こうこうぶつ大焔肩だいえんけんぶつ雑色ざっしきほう厳身ごんしんぶつ娑羅樹しゃらじゅおうぶつ宝華徳ほうけとくぶつ見一切けんいっさいぶつにょしゅせんぶつかくのごときらのごうしゃしゅ諸仏しゅぶつましまして、 おのおのそのくににおいて、 広長こうじょう舌相ぜっそういだし、 あまねく三千さんぜん大千だいせんかいおおひて、 誠実じょうじつごんきたまはく、 ªなんぢらしゅじょう、 まさにこの不可思議ふかしぎどく称讃しょうさんしたまふ一切いっさい諸仏しゅぶつ護念ごねんせらるるきょうしんずべしº と

舎利弗、上方世界、有↢梵音仏・宿王仏・香上仏・香光仏・大焔肩仏・雑色宝華厳身仏・娑羅樹王仏・宝華徳仏・見一切義仏・如須弥山仏、如↠是等恒河沙数諸仏↡、各於↢其国↡、出↢広長舌相↡、徧覆↢三千大千世界↡、説↢誠実言↡。汝等衆生、当↠信↧是称讃不可思議功徳、一切諸仏所↢護念↡経↥。

◎正宗分 ○証誠段  勧信

聞経利益

【12】しゃほつ、 なんぢがこころにおいていかん。 なんのゆゑぞづけて一切いっさい諸仏しゅぶつ護念ごねんせらるるきょうとするや。 しゃほつ、 もし善男ぜんなん善女人ぜんにょにんありて、 この諸仏しゅぶつ所説しょせつ*みなおよびきょう-かんもの、 このもろもろの善男ぜんなん善女人ぜんにょにん、 みな一切いっさい諸仏しゅぶつのためにともに護念ごねんせられて、 みな*のく多羅たら三藐三さんみゃくさんだい退転たいてんせざることをん。 このゆゑにしゃほつ、 なんぢらみなまさにわがことばおよび諸仏しゅぶつ所説しょせつ信受しんじゅすべし

 阿弥陀仏のみな

舎利弗、於↢汝意↡云何。何故名為↢一切諸仏所護念経↡。舎利弗、若有↢善男子・善女人↡、聞↢是諸仏所説名及経名↡者、是諸善男子・善女人、皆為↢一切諸仏↡共所↢護念↡、皆得↠不↣退↢転於阿耨多羅三藐三菩提↡。是故舎利弗、汝等皆当↣信↢受我語及諸仏所説↡。

発願回向

しゃほつ、 もしひとありて、 すでに発願ほつがんし、 いま発願ほつがんし、 *まさに発願ほつがんして、 阿弥陀あみだ仏国ぶっこくしょうぜんとおもはんものは、 このもろもろのひと、 みなのく多羅たら三藐三さんみゃくさんだい退転たいてんせざることをて、 かのこくにおいて、 もしはすでにうまれ、 もしはいまうまれ、 もしはまさにうまれん。 このゆゑにしゃほつ、 もろもろの善男ぜんなん善女人ぜんにょにん、 もししんあらんものは、 まさに発願ほつがんしてかのこくに生るべし

まさに 将来に。

舎利弗、若有↠人、已発願、今発願、当発願、欲↠生↢阿弥陀仏国↡者、是諸人等、皆得↠不↣退↢転於阿耨多羅三藐三菩提↡、於↢彼国土↡、若已生、若今生、若当生。是故舎利弗、諸善男子・善女人、若有↠信者、応↣当発願生↢彼国土↡。

諸仏互讃

【13】しゃほつ、 われいま諸仏しゅぶつ不可思議ふかしぎどく称讃しょうさんするがごとく、 かの諸仏しゅぶつもまた、 わが不可思議ふかしぎどく*称説しょうせつして、 このごんをなさく、 ªしゃ迦牟尼かむにぶつ、 よく*甚難じんなん希有けうをなして、 よく*しゃこく*五濁ごじょくあく劫濁こうじょく見濁けんじょく煩悩濁ぼんのうじょく衆生濁しゅじょうじょく命濁みょうじょくのなかにおいて、 のく多羅たら三藐三さんみゃくさんだいて、 もろもろのしゅじょうのために、 この一切いっさいけん*難信なんしんほうきたまふº と

甚難希有の事 非常に難しく、 世にまれなこと。
難信の法 自力の心では決して信ずることができない法門の意で、 この経に説かれた念仏往生の教えを指す。 この教えは、 世間の常識的な道理を超越しているから、 自力にとらわれている心でははなはだ信じ難い法であるということ。 そのことはまたこの法の尊高をあらわしている。

舎利弗、如↣我今者称↢讃諸仏不可思議功徳↡、彼諸仏等、亦称↢説我不可思議功徳↡、而作↢是言↡。釈迦牟尼仏、能為↢甚難希有之事↡、能於↢娑婆国土五濁悪世、劫濁・見濁・煩悩濁・衆生濁・命濁中↡、得↢阿耨多羅三藐三菩提↡、為↢諸衆生↡、説↢是一切世間難信之法↡。

聞信之法

しゃほつまさにるべし、 われ五濁ごじょくあくにおいてこの難事なんじぎょうじて、 のく多羅たら三藐三さんみゃくさんだいて、 一切いっさいけんのために、 この難信なんしんほうく。 これを甚難じんなんとす」 と

舎利弗、当↠知、我於↢五濁悪世↡、行↢此難事↡、得↢阿耨多羅三藐三菩提↡、為↢一切世間↡説↢此難信之法↡。是為↢甚難↡。

流通分

【14】ぶつ、 このきょうきたまふことおわりて、 しゃほつおよびもろもろの比丘びく一切いっさいけんてんにんしゅとうぶつ所説しょせつきて、 かん信受しんじゅして、 らいをなしてりにき

仏説↢此経↡已、舎利弗及諸比丘、一切世間天・人・阿脩羅等、聞↢仏所説↡、歓喜信受、作↠礼而去。

仏説ぶっせつ阿弥陀あみだきょう