生死 (4月11日)

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イラクで戦争が続いています。兵士、民間人、ジャーナリスト、いろんな人が命を落としています。痛ましいことです。

「死」とは、いったい何なのでしょうか。

手元にある『浄土真宗聖典』の巻末には重要語の解説がついているのですが、そこに「生死(しょうじ)」という項目があります。

しょうじ〔生死〕 迷いのこと。→りんね〔輪廻〕。

たったそれだけの、しかし十分な説明でした。


ほーほけきょ (4月14日)

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この季節、長久寺では日がな一日うぐいすが鳴いています。

ていねいに聴いてみると、一羽一羽鳴き方が違います。長久寺では、西の山すそから「えー、マキロン」と聞え、東の谷からは「ほちゅぺちょ」と鳴き返しています。マキロン君は、去年も同じ場所で鳴いてました。

如来様からすれば、私たちはみんな「凡夫、凡夫」と鳴いているのでしょう。少しずつ違う音色で。如来様はそれに耳を傾け、きちんと聴き分けてくださっているのだろうな。そんなことを思いました。


仏教 (4月17日)

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仏教に帰依するとは、一切のものごとを、そのままに受け入れることです。全宇宙を丸呑みする、あるいは宇宙に丸々呑みこまれることです。


迷い (4月20日)

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どっちに進んでよいのかわからないのは、小さな迷い。

自分の居場所がわからないのは、大きな迷い。

自分が迷っていることに気付かないのが、凡夫の迷い。


 (4月26日)

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菜種梅雨(なたねづゆ)というのでしょうか、3日ほど続いたじとじと雨があがり、今日は空気がさわやかです。

もとより、雨によい雨も悪い雨もありません。ただ、雨です。そして豪雨も霧雨も、上から下へ降ります。ときに雨だれがはねてしぶきが飛んだにしても、台風の雨が横殴りに降りつけたとしても、最後は地面へ、海へ、落ちてきます。

雨の一粒ひとつぶが、私たちのいのちです。逆らおうと迷おうと、本来よいも悪いもなく、ただ御慈悲にしたがって海へと還っていくばかりです。


慈悲 (4月30日)

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家で、うさぎを飼っています。2段に重ねた大きなケージの中に、父親うさぎと息子うさぎが別々に入っています。

ケージの掃除は、小6と小4の2人の子供の担当です。そんなに重くはないのですが、大きくて2人がかりでないと動かせません。下の子はとにかく持ち上げるだけ、お兄ちゃんが高さを合わせて傾かないようにして運んでいます。

能力の勝るものが、相手の立場に下りて調子を合わせることを、慈悲といいます。小さな慈悲の姿を子供に教えられました。